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インタビュー:日本アイ・ビー・エム株式会社 ソフトウェア事業 ISV&デベロッパー事業推進 部長 古長 由里子 様

GB: 本日はお忙しいところありがとうございます。早速ですが、貴社が力を入れている事業の戦略についてお話いただけますか。

日本アイ・ビー・エム株式会社 古長 由里子 様古長由里子 様: (以下、敬称略)IBMというと、インフラからアプリケーションまで全てを自社製品でまかなっているというイメージをお持ちの方も少なくないと思いますが、実はそうではないんです。ビジネス環境が常に変化し、イノベーションのニーズがますます高まる中、ビジネス・パートナー様と得意分野を補完しながらお客様に価値をお届けすることが重要と考えています。特に、ビジネス・アプリケーションの分野では独立系ソフトウェア会社(以下、ISV)様とのパートナーシップによってカバーすることで、お客様のニーズに迅速にお応えできると考えます。

IBMでは、1999年『IBMデベロッパー憲章』において、「アプリケーション・パッケージの開発はISV様にゆだね、IBMはプラットフォームとミドルウェアの提供に専念する。IBMはISV様と密な協業により、最適なビジネスソリューションを市場に提供する。」と宣言し、これを実践してきました。我々の戦略は、ISVと競合するものではなく、むしろ共生していくものなんですね。

GB: 古長様が現在、携われている事業内容について教えていただけますか。

古長: 学生や研究者「別ウインドウで開きますアカデミック・イニシアチブ」、開発者「別ウインドウで開きますdeveloperWorks」など個人への支援、またISV企業への支援を通じて、IBMプラットフォームを広げる活動が中心になります。ISV支援については、「別ウインドウで開きます PartnerWorld Industry Networks」(以下、PWIN)がそれにあたり、市場動向把握のための情報提供、IBM製品対応のための技術支援、マーケティング活動支援、販売促進支援、さらには、海外での開発・販売支援など、有益な特典をご用意しています。

GB: PWINではベンチャー企業のスカウトも積極的に取り組んでいらっしゃるそうですが、具体的な取り組み内容をお教えください。

日本アイ・ビー・エム株式会社 古長 由里子 様古長: ベンチャー企業だけでなく大企業にも言えることですが、アプリケーション・パッケージを販売し事業として成立させていくことは容易ではありません。業種や業態、地域に特化した業務経験や実績をお持ちの企業こそがこの分野で成長すると思います。一方IBMは長年IT業界で、大手企業を中心とするお客様のITインフラやネットワークの構築後支援で積み重ねてきたノウハウがあります。例えば、特定の業種や技術に関する私どもの知見をご提供することで、ベンチャー企業の戦略立案のお役に立てることが可能です。場合によっては、IBMのお客様にご同行頂きフィードバックをもらうこともあります。

また、設立間もないベンチャー企業が、世の中に自らの価値をアピールすることはなかなか難しい。私どもは、単にIBM製品に対応していただくための技術的なご支援に留まらず、マーケティグ支援や営業支援なども、専任を付けてかなり組織的に行っています。

それから、IBMのユニークなところは、それらの支援が日本国内に留まらないこと。最近は、米国本社の技術者と共同研究を行ったり、海外のベンチャーキャピタルをご紹介したりということも増えています。IBMのグローバル・ネットワークを広く活用できることは、日本のベンチャー企業が世界に出て行く際には、大きなメリットになるかもしれませんね。

GB: これまでのGBとの関わりと、今後GBに期待することについてお聞かせいただけますか。

日本アイ・ビー・エム株式会社 古長 由里子 様古長: GBは、技術とビジネスのパイプ役ができる稀有なインキュベーターであり、そういった点を信頼しております。IBMのような大きな会社は、様々な側面でベンチャー企業とお付き合いができると思っているのですが、一方でベンチャーにとってはそのきっかけを見つけるのが難しいとのご意見もいただいています。そこを吸収してくれるのが、GBとのアライアンスなのかなと。GBがIBMのパートナーシップに関する考え方をベンチャー企業に伝える機会が増えたことで、有益な提携関係が数多く生まれています。

具体的には、アイベクス社との提携も、当社と私どものニーズをGBが適切に把握しながら架け橋となってくれたおかげで、短期間で大きな成果を生み出すことができました。GBとの提携関係には、今後も大きな期待を寄せています。

GB: 最後に、ベンチャー企業へのメッセージをいただけますでしょうか。

古長: 私は、日本人のものづくりに対する気質は、本来ソフトウェアの開発に向いていると思うんです。そして、日本のベンチャー企業にとって、世界へ向けて発信できる土壌が徐々に整ってきたと感じます。今後も、キラリと光る技術、製品、サービス、ビジネスモデルをお持ちのベンチャー企業に出会い、IBMの支援プログラムを活用してもらうことで、共にビジネス機会を広げていきたいと考えています。IBMの考えるパートナーシップは、会社の大小は全く関係なく、常に対等なものです。是非ともIBMに対する率直なご要望をぶつけていただければと思います。

GB: GBとしても貴社とのパートナーシップをさらに強固なものにし、優れたベンチャー企業を共に支援していきたいと願っております。本日はありがとうございました。

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